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202109/16
若い先生たちに伝えたいこと 11「道徳性の育成」

子どもたちに生まれつき道徳的価値観があり、道徳的な行為ができるわけではありません。
幼いころから、「友達をたたいてはダメですよ」とか、「友達のおもちゃを勝手に使ってはいけません」「ブランコに乗りたいなら、並んで順番を待ちましょうね」などと、教えられて育つのです。
それは小学校に入学して以降も同じです。

数年前、学校では道徳が特別の教科となりましたが、道徳的価値観を育てたり、道徳的行為ができるように仕向けたりするのは、授業の時間だけではありません。

いじめに繋がるような出来事や喧嘩などのトラブルは、日常的に起こります。
ですから、道徳の授業を核にしていたとしても、日頃から子どもたちに道徳心を培っていきましょう。

シュタイナーは、道徳性を培う第一歩は、周囲の大人が適切な手本となることだと言っています。
子どもに対して、「意地悪をしてはいけません」と言いながら、大人自信に思いやりが不足していたら、その言葉は意味をもちません。
大人の内面も表現も、子どもの手本になるべきです。

それから、「善・美・真に共感したり好感をもったりすると共に、悪に対して反感をもつ」ということを大切にして育てていく必要性を述べています。

正しいことを言ったりやったりしたときに、認められたり褒められたりすることを繰り返すことによって、自然と正しい方向性を見極める力を身につけていくということだと思います。

言い換えれば、「これが正しい」、「こうすべきだ」と教え込むのではなく、子ども自らが「こうやったらいい気分になった」「きっとこれが正しいことなんだな」と行動できるようになるように、考える場を作っていくということです。

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