初めて教壇に立とうとしている先生や着任して数年の若い先生たちのために、長い間教師を続けてきて気付いたことを書き残そうと思いました。
教師を目指す学生の皆さんにも読んでもらえたら嬉しいです。
【出会いの秘密】
子どもたちとの出会い、それは教師にとって最も緊張する瞬間です。
事前にどのような子どもなのかを知らされていたとしても、多くの子どもたちの名前や個性を知っていたとしても、新しいクラスというのは未知なるものに溢れているからです。
だからといって、「自分がうまくやっていけるだろうか?」という不安を大きくする必要はありません。
なぜなら、出会う子どもたちは、あなたに相応しい子どもたちだからです。
それは、周囲の先生たちや管理職が気を遣って、力量に合わせた子どもたちと出会わせてくれるという意味だけではありません。
もっと大きな力が、教師が十分に役目を果たせるように出会いを調整してくれているのです。
それでも、この子どもは対応が難しいなと感じることがあるかもしれません。
自分だけが上手く対応できないと思ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、年齢を重ね、経験を積んでいる教師にとっても、必ずそういった出会いはあるものです。
それは、私たち教師がこの子どもと関わることによって、しっかり学びなさいという合図だと思います。
「子どもたちが自分を育ててくれるという感謝の気持ちがあれば、必ず乗り越えられる」、私もそう自分を励ましながら教師を続けてきました。
不安が大きくなったら、同じ世代や先輩の先生と話をしてください。誰もが不安を抱えつつ頑張っていることに気付くはずです。
また、話しているうちに、解決のための方法が見つかるかもしれません。
子どもたちを教師一人が責任をもって受け持つというやり方は、古い考え方に基づいているように感じます。
学校全体の教師が協力して、全ての子どもたちの教育にあたっていくという前提の元で、クラスがあり担任があるのです。