教育のユニバーサルデザイン化(UD化)を目指す動きは、急速に広がっていると感じています。当初は、環境面での配慮が重視されましたが、最近では、誰もがわかりやすい手法を用いた授業を目指す動きが活発です。
そのような中で、前回は挿絵を有効に活用する手立てをお伝えしました。挿絵にこだわってしまいがちな子どもへの配慮をすることによって、読み取りが円滑なものになると考えているからです。
それに加えて大切なことは、俯瞰図を示すことによって、位置関係を明確にするということです。
挿絵というのは、イメージを伝えることが目的となっているので、位置関係を示すことはほとんどありません。でも、文章を読み取りにくい子どもにとっては、イメージを膨らませることと共に、文章中の登場人物や環境物の位置関係を明確にすることは、読み取る手がかりとしてとても大切な要素となります。
もし、位置関係が文章からだけでは読み取りにくいと思うとときには、ぜひ黒板に簡単な俯瞰図を描いてみてください。