ブログ
201804/03
人との関わりについて 道徳教育 コラム 「自分の気持ちを伝えていますか?」

前回のブログで、人との関わりを円滑にするための黄金律は、自分が相手から気持ちやペースなどを尊重してほしいように、相手に対しても尊重して接することだという話をしました。

もちろん、尊重すべきことは、気持ちだけではなく、人として表現されることのすべてです。心も外見も、文化や慣習などのすべてという意味です。

しかし、このように相手を尊重して関わろうという姿勢が、大人であったとしてもできるわけではないのだと考えさせられることがありました。職場にいじめや嫌がらせがあって、耐えられないという訴えを聞いたのです。

しかも、悪いことに、相手は自分の行為で傷けていることを、自覚していないようだと言います。そういうことは、身の回りでよく耳にすることだなと考えさせられました。

大人であっても、相手の気持ちをイメージすることは、とても難しいのです。もし、相手が心を開いていてくれれば、大きな助けになるでしょう。しかし、相手が心を閉ざしていれば、わかりにくさは大きくなってしまいます。

「自分の気持ちを相手に説明する」、「それを聞いた相手はきちんと受け止める」という習慣が、この国には欠けているのだろうと思っています。気持ちを伝えると、嫌な思いをさせてしまうかもしれないと、余計な心配が先立つのです。そして、自分の中で悶々と考え、ついには火山のマグマが溜まって爆発するように、感情が噴出してしまいがちなのではないでしょうか。

気持ちを表すことは、とてもいいことであり、それによって違いを理解しあうことができるということを、大人自身も学んでいかなければなりません。

そして、相手が気持ちを伝えたとしても、それは対応するときの一助となると受け止めるべきであり、苦情だとか、やりにくい相手だとかとネガティブに捉えるべきではないと思います。

勇気をもって自分の気持ちを伝えても、相手に届かないのであれば、その相手との関係を見直してもいいと思います。一方的に気を遣って関係を維持したとしても、長続きはしません。

自分が前向きに考えていく習慣をつければ、きっと分かり合える相手と巡り合うのだろうと思っています。

 

 

PAGE TOP