小学校の教師の経験のない方には、通知表の所見を書くことの苦労を理解しにくいと思います。
私も我が子の通知表を何度も見てきましたが、親が所見を読むのは一瞬です。
「そんなことがあったのね」とか、「ふーん、そういった場面で活躍したんだ、知らなかったな」という感想はもつものの、その文章を編み出す担任の先生の苦労に考えが及ぶことは稀です。
しかし、教師の立場から申し上げるならば、全体の所見を400字程度で書き、総合的な学習の時間、外国語活動を文章評価することは、とても気が重いものなのです。多くの時間とエネルギーを要するのは、いうまでもありません。
新年度から道徳が「特別の教科」として始まるにあたって、教師の多くが評価についてさらに気持ちを暗くしているのを、責めることはできないと思っています。重石がひとつ加えられるようなものだからです。
ところで、道徳の評価については、学校ごとに方針を決めて取り組んでいかなければならないものであり、教師が個人的に進めるものではありません。
でも、文章で評価をすることを考えると、まずは記録を残すことを考えていくといいと思っています。
ワークシートを綴っていくのもいいし、簡単な振り返りカードをまとめていくのでもいいと思います。
子どもの言葉で残されたものがあれば、学期末になっても慌てることがなくなります。
ぜひ、「記録」という視点から、授業を始めてみてください。
この内容の詳細は、学びの場.comの教育つれづれ日誌でも紹介しています。https://www.manabinoba.com/tsurezure/author/_144/