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201706/28
教育について思うこと 教育のユニバーサルデザイン化

バリアフリーという考え方が建築にも生かされるようになって、30年くらいが経つと思います。当時私の義母は、50代の初めであったにもかかわらず脳出血を起こし、晩年は車椅子生活を送りました。それで、思い切って家を建て替えたころに、部屋と廊下に段差がないようにと建ててもらったのです。

しかし、数年もすると、新築マンションはバリアフリーが当たり前のようになり、家庭訪問をしたときにその様子を見せていただいて、びっくりしたことを覚えています。

さて、バリアフリーとユニバーサルデザインは、結果としては同じであっても、そのアプローチの仕方は異なります。バリアフリーは困難さを抱えている方のために考えられたものですが、ユニバーサルデザインは誰でもが使いやすいというコンセプトで作られています。

その考え方は学校教育でも同様です。教育をユニバーサルデザインにするというのは、子どもの誰でもが学びやすい授業を行うということです。優秀な子どもしか理解できないような授業では困るのです。かといって、苦手な子どもに照準を当てると、つまらない授業になってしまいます。大勢の子どもを相手に授業をするというのは、見ているだけでは苦労がわかりません。

ちょっと横道に逸れました。つまり、ユニバーサルデザインを考慮した授業を行うと、理解できなかったと思う子どもの数は激減するのです。一斉授業で、70〜80%の子どもたちを理解させなければ、フォローがとんでもなく大変なことになります。

クラスの10人に個別指導をしなければならなくなったら、身体はいくつあっても足りません。ですから、よい授業を展開して理解できる子どもを増やし、それでもわからない子どもには個別に指導するのです。

では、どうやったらユニバーサルデザイン教育になるの? ということですよね。一番は、わかりやすい言葉で、わかりやすい説明を明確にすることです。何を考えればいいのか、何をノートに書けばいいのか、何を求めているのかをはっきりさせることが大切です。

言葉だけでは足りないときには、絵や図、ビデオなどを適度に用いたり、演じてみたりすることも必要です。演じるのは、教師ばかりではなく、子どもであってもいいのです。

そして、できたという喜びを、子どもたちが実感することです。そうすれば、次の学習につながりますから。

込み入った内容を、新幹線のような早足で述べましたので、この文章はユニバーサルデザインを考慮していないかもしれませんね!

この写真は、とあるビルの内線呼び出し電話。ダイヤルのように見えるボタンは、プッシュ式です。面白いデザインですね!これも、ユニバーサルデザインとは思えませんが・・・

今日お訪ねした教育関連会社にあったので、ご紹介しました。

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