国語や算数の座学を中心とした授業であっても、子どもがほっとしたり、わくわくしたりできるような関わりの時間、動き回る時間、クイズなどで笑顔になれる時間を織り交ぜていくといいと思います。
アクティブラーニングと呼ばれる学習法の一端です。
「そんなことを言われても、授業するのでいっぱいいっぱいになってしまう」という悲鳴が聞こえてきそうです。
でも、私が勧めていることは、そんなに難しくありません。
一例をご紹介します。
国語
音読をグループになって、各人が一文ずつ読む。詩などは、声を揃えて読んだり、役割分担をして読んだりする。
授業中に隙間時間ができたら、漢字しりとりをしたり、漢字の伝言ゲームをしたりする。
算数
考え方の説明を友達同士で伝え合う、問題の難易度を上げていくときにマークを使う。
アクティビティのヒントになるような教育雑誌もありますので、ぜひ参考になさってください。
なぜこのような工夫が必要なのかといえば、子どもたちが自分から学びたいという気持ちを育てるためです。
能動的に、主体的に学ぼうとしなければ、学習の成果を上げることはできません。
そして、子どもに「つまらないのに座っていないと叱られるから仕方ない」と思われてしまうような授業を続けてしまったならば、子どもに大きな疲労感を与えてしまうのです。
また、発達障害のある子どもたちの中には、集中力が切れやすいタイプの子どもたちもいます。
歩き回ることで、身体のバランスを取る子どももいます。
私は授業中に「合法的に歩かせる」ことが大事だと思っているのです。
個別にフラフラと歩き回られてしまうと授業としての流れに支障をきたしますが、教師が意図的に活動させれば、プラスの効果すらもたらすことができるからです。
もし、教師に生き生きとした活動をさせるためのバリエーションがなく、座っている学習スタイルしか提供できないとすれば、子どもは不要な疲れを積み重ねていってしまうでしょう。
学校で生活すると、疲れてしまうのは当たり前だと思うのは禁物です。
授業が楽しい、学ぶことが楽しいという子ども本来の姿を維持できれば、疲労を最小限にとどめることができるのです。
前回お話ししたように、学習を習慣化することと、それに加えて活動のバリエーションを付け加えていくことが、授業を楽しくするコツなのです。