教師が子どもと関わるときに、絶対に忘れてはいけないことが、「子どもの命を守ること」です。
これは強調してもしすぎることはありません。
学校で生活をしていれば、転んで怪我をしたり、カッターナイフで切り傷を作ったりすることはあります。
でも、命に関わるようなことがあってはならないのです。
朝、「いってらっしゃい」と送り出してくれた保護者の元に、元気な姿で「ただいま」と帰宅できるように子どもを守っていくことが、何よりも重要であることを一瞬たりとも忘れないでいてください。
次に大事なことは、子どもの健康を守り、成長や発達を促すことです。
「子どもの食事は給食だから、教師は成長に関わるとは思えない」ということではありません。
教育は健康も成長も支えるのでなければならないのです。
それから、様々な場面で手指を使い、身体を動かすことによって、あるいは多くの個性と関わることによって、心身の発達も促していきます。
学校生活も、授業も人との関わりも、全てが子どもにとっての栄養となるように心がけていきましょう。
最後に、子どもの周囲にいる大人が、心がけるべき姿勢についてお伝えします。
子どもの周囲にいる人間が、不安や悩みを抱えていると、それが子どものからだ全体に悪影響を与えると言われています。
子どもは不安の波動を全身で受け止めてしまうので、健康や成長にすら影響を受けるというのです。
大人が悲しみにくれた友人寄り添い、「大丈夫?」と距離を置きながら慰める態度と、子どもが受け取る影響は質的に全く異なるのです。
心穏やかに冷静さを保つこと、そしてときには子どもと同じように感情を丸出しにして遊ぶことが、子どもにとって良い人的環境になります。